男と女は、袖と袖。触れて離れて、また触れる! 近代日本文学史上に妖艶の光彩を放つ注目の秘本の映画化。鶴田栗之助は、風葉と号して小説を書くかたわら、友人、村木の妹・常子に英語を教えていた。その頃村木は胸を患っていたが、浅草の「千鳥」という飲み屋の酌婦お照といい仲になっていた。ある雨の夜、鶴田はとある家の中へ招じ入れられた。狐に化かされたような気になっていると座敷に通された。はっとするような美人が酒肴を持って現われた。女はこの家の主婦君子で、夫は日霧戦争に出征中の軍人で、永い間の孤閨に耐えられず知り合いの若い男を相手にしていたのだが、今夜は目の悪い乳母が間違えて鶴田を招き入れてしまったのだった…。近代日本「三大奇書」のひとつ、「秘本 袖と袖」をロマンポルノとして完全映画化。
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